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8/24(水)森守ボランティア体験 № 8 ハイキング道補修 カエル橋 ~ 中橋

山の会では「森守ボランティア」として、快適なハイキングができるようトゥエンティクロスのハイキング道の整備を行っています。
今回、「森守ボランティア」の活動体験として、18名の参加で、カエル橋 ~ 中橋間のハイキング道補修を行いました。ハイキング道に水切りを設け、歩きにくい大小の石を掘り起こし、まさ土を敷き詰め、踏み固め、歩きやすい道にしました。
六甲山系は地理的に集中豪雨が発生しやすく、流れ込んだ雨水によりハイキング道の砂が流失、大きな石が露出し、ハイキング道がガレ場のようになってしまいます。降雨後は、こういったガレ場のようになった歩きにくい道が多くできます。

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大きな石がむき出しとなったハイキング道(補修前)石を撤去し、まさ土を入れ歩きやすくなりました(補修後)
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むき出しになった大きな石を撤去ハイキング道に長さ4.5mの水切り用丸太を埋め込む
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丸太は重たく、作業には多くの人手が必要

26年に流された中橋の丸太をカッパ橋の下流で回収

第69回読書会 平成28年7月14日 藤沢周平『暗殺の年輪』文春文庫

藤沢周平の初期の『黒い縄』『暗殺の年輪』『ただ一撃』『溟い海』『囮』の5作品を集めた短編集を取り上げた。このうち『暗殺の年輪』が第69回直木賞を受賞している。藤沢作品は、これまでも第36回読書会(2014年1月)で『用心棒日月抄』を取り上げている。
■時代小説はけっこう読むが、藤沢周平作品は初めて。『暗殺の年輪』の主人公、馨之介は過酷な運命を背負った下級武士だ。父は切腹、母は馨之介に密通をとがめられ自害する。とにかく暗い話だった。『黒い縄』は推理小説仕立てで面白く読んだ。
■『用心棒日月抄』を読んでいるうちに引き込まれ、シリーズ全4巻を買って読んだ。今回の課題本にも心を打たれた。当分、藤沢周平にはまりそうである。
■『暗殺の年輪』は、下級武士の悲劇を扱ったとてつもなく暗い作品。それにしても暗すぎる、何とかならぬのか、何処にも救いはない。
■作者の情況描写の巧みさに舌を巻く。映像を目の当たりにしているようで、場面、場面が映画のカット割りのように彷彿としてくる。その場の情景を語るだけでストーリーが生き生きと立ち上がってくるその手法は、すごいとしかいいようがない。
■『暗殺の年輪』は暗すぎる、救いのない小説だ、との意見が出たが、救いはある。ラストで主人公が父母の敵を討ち、武士を捨てて居酒屋の娘のもとに走る件は、明日に向けて旅立つ馨之介の門出である。『溟(くら)い海』は人物描写が素晴らしい。北斎、広重、英泉など、人間の内面の葛藤を克明に掘り下げている。
暗殺の年輪

第68回 平成28年5月12日 宮本輝『泥の川・蛍川』新潮文庫

宮本輝は、平成21年2月19日第25回読書会で『優駿』を取り上げて以来2冊目。『泥の川』太宰治賞、『蛍川』芥川賞を受賞。昭和30年代初期の世相を、セピア色の郷愁に滲ませて切り取った秀作。切ない本を読んだと、好評であった。

■昭和初期、皆が貧乏だった時代を懐かしく思い出している。廓(くるわ)船(ぶね)の親子3人が胸を打つ。『泥の川』の悲惨さに比べ『蛍川』は明るい作品で、蛍の乱舞する件(くだり)は圧巻。
■『泥の川』は、イントロ部分の描写がすばらしい。映像化するとすればやはりモノクロだろう。信雄という小学生の視点で描かれているが、まわりの大人たちがじっと少年を見つめている構図である。小説の構成も巧みである。
■カニにたっぷり油を飲ませて火をつけるきっちゃんに、信雄は戦慄を覚える。船べりに逃げるかカニを追ううちに、隣室で男とまぐわう母親と眼が合い、少年は性に目覚める。読後感の重い、なんとも切ない小説である。
■『泥の川』は、お化け鯉が、廓船を吞み込むようにして後を追うラストが圧巻。『蛍川』は、いったん生を受けた限りは、命を大事にし、真摯に生きてゆくことの大切さを教えてくれる。
■『泥の川』は状況描写が分かりにくく作者が何をいいたいのか分からない。『蛍川』は、蛍がまるで川の底から湧き上がるように狂い舞うさまが圧巻で、息を呑む描写である。
■映画で感動、2度みた。泥の河のタイトルは、台風の後の淀川沿いに車で走って浮かんだタイトル。作者のライフワーク『流転の海』は富山を舞台にした作品だが、『蛍川』では、ホタルの乱舞する様を見て大阪行きを決意する件が印象的。
■この小説の時代背景と現代を見くらべ、その違いを改めて思った。『泥の川』は、お化け鯉が小道具として効いている。これを映像化するとすれば白黒しかない。
泥の河

第67回 平成28年3月10日 百田尚樹『影法師』講談社文庫

『永遠の0』『海賊と呼ばれた男』にづづき、百田尚樹、3冊目を読んだ。ストーリーの面白さにつられ、全員が一気読みした、との由。相変わらず根強い人気を保っている作家である。
■初めて読む作家だが一気に読んだ。武士という厳しい身分制度、掟社会に生きる主人公が恰好良い。
■勘一と彦四郎二人の強いきづなに引き込まれ、一気に読み終えた。勘一の影法師として生きる決意、従容として死につく彦四郎、なんと爽やかなのだろう。
■この作品のテーマは男同士の友情だと思った。現代社会にはこういう次元の人間の絆は存在しないだろう。徳川は、この厳しい身分制度があってこそ、持ちこたえた。それにしても彦四郎の最後は悲しすぎる。
■勘一の守護神・影法師として生きた彦四郎の人生は惨め、悲惨だったのか?そうは思わない。人間を動かす一言のことばの重み、それに殉じた彼は、谷間のわき水のように純で、満足し、死に赴いたにちがいない。
■百田尚樹がこの作品を書いたのは、孔子の儒学を語りたかったのだろう。義・仁・礼・智・信の5徳を説くために、彦四郎という勘一の影法師を創り出した、そういう思いで読んだ。
■ありふれた素材をうまく組み合わせ、巧みな構成で成功している。読後感はとても良かった。高い理想を拒む身分制社会、こんな時代があったのだと、考えさせられる。
■前作『永遠の0』ほどの感動はなかった。面白い、が、それだけで終わっている。読後の爽快感、カタルシスはない。
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1/23(土)森守ボランティア トゥエンティクロス イノシシの死骸処理

六甲山系には約3000頭のイノシシが生存しているといわれています。
昨年末、山の会の森守ボランティア活動中、トゥエンティクロス・河童橋の近くのハイキング道横にイノシシの死骸を発見、ハイカーの目につき、放置することができないことから神戸市に要請、20日間以上かかりましたが、無事処理していただけました。
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トゥエンティクロス・河童橋近くにのイノシシの死骸トゥエンティクロス・河童橋近くにのイノシシの死骸
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神戸市に依頼、委託業者の方でイノシシ遺体の運搬神戸市に依頼、委託業者の方でイノシシ遺体の運搬

第66回 平成28年1月14日 浅田次郎『鉄道員』(ぽっぽや)

浅田次郎『鉄道員』(ぽっぽや)を読んだ。同作者は2005年2月(第2回読書会)で、『メトロに乗って』を取り上げて以来11年ぶり。合評会ではほぼ全員の好評を博した。
■TVで観た高倉健一周忌番組でこの作品が紹介されていたので、課題図書に推薦した。収録された8作品とも、人間同士の触れ合いが巧みに描かれている。浅田次郎は、不器用にしか生きられぬ人間を描くのが巧みである。
■自分の読書パターンは、一度はまったらその作家を徹底的に読むタイプ。浅田作品はどれも奥深い内容のある作品で、読後感もよく、しばらくはこの作家にのめり込みそうだ。素晴らしい作品を推挙してくれた同人に感謝する。
■日本人的な、泣かせの名作短編集である。現実とあの世のはざまに、美しい情景描写と名ゼッリフをダブらせ、心を揺さぶる。表題作『鉄道員』(ぽっぽや)も良かったが、『ラブレター』、『盂蘭盆会』も秀逸な作品だ。数十ページの中に簡潔に人生を描き、不器用にしか生きられぬ人間の生き方に、涙腺が緩んでしまった。
■浅田次郎が上手い、と思うのは、現実と非現実、シュールの世界を巧みに交錯させながら、境界の区別がつかなくなる程に、読者を物語の世界に引きずり込む手法である。例えば、『メトロに乗って』では、地下鉄銀座線の赤坂見附に向かう地下道を歩いているうちに道に迷い、階段を上がると、そこは終戦直後の闇市の世界で、露天の食い物屋の饐えた匂いが充満する赤坂見附の雑踏である。『鉄道員』(ぽっぽや)では、目の前に死んだ娘が現れて、子供時代から、中学・高校、へと成長してゆく過程を、一瞬のシュールの世界として描き出している。お勧め本は『天切り松・闇語り』、明治末期から大正、昭和初期にかけての物語である。『天国への百マイル』も泣けた。おふくろを看取る話で、極道なあにきに送って読ませた。
■人情味あふれる作品で、泣かされた。自分は、ファンタジー小説はあまり好きでない。『鉄道員』(ぽっぽや)で、死んだ娘が幽霊になって出てくる件は、感心しない。
■この作品には、帯広線など、不採算で廃止になるローカル線の悲哀がにじみ出ている。鉄道で働く「ぽっぽや」たちの誇り、苦労、悲しみを謳い上げた名作である。
■「列車がトンネルに入ると慌てて窓を閉めた。」、あの一こまを懐かしく思い出している。昭和の初期、今考えると、良い時代だった。無駄のない文章、特に会話がうまい。会話での語り口を通して、読者に、その場の情景をありありと浮かび上がらせる。
■8作品を集めた短編集だが、どれも秀逸な作品である。浅田次郎は好きな作家で、よく読む。長編『蒼穹の昴』は2度読み直した。この作家は卓越した描写力で、場面々々を彷彿とさせる。余韻を残すエンディングもうまい。
■浅田次郎は『メトロに乗って』を読んだのが初めて。『鉄道員』(ぽっぽや)は高倉健主演の映画でみたが、映像とはだいぶ違う印象で読んだ。人間関係が、登場人物の目線で細かく描かれていて、主人公の仕事に対する責任感、一家を支える主の決意が見える。爽やかな読後感で読み終えた。
■この作品を読み、「ぽっぽや」は昭和の遺産、と感じた。石炭を焚いて走る列車の旅など、今の若者には想像もつかぬだろう。スピード万能の申し子・新幹線、リニアカーでの旅など、ロマンのかけらもない。自分は20年生まれ、昭和は遠くなりにけり、である。
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12/1(火)森守ボランティア トゥエンティクロスに新名所・河童橋誕生

かつて飛び石で渡渉していたトゥエンティクロスは昨年から今年にかけての相次ぐ台風による豪雨で河川は氾濫。土砂に埋まったり、流出するなど、飛び石は跡形もなく消え、渡渉困難となりました。
特に2014年の台風10号、11号は50年に一度の集中豪雨をもたらし、六甲山系の登山道は至る所に土砂崩れが生じ、かってない大荒れとなりました。トゥエンティクロス沿いの景色も一変し、余りの変貌に驚愕の声を上げるハイカーが続出しました。
           
当会の「森守ボランティア」では、飛び石の流失個所4か所に橋を設置してきました。
東から植物園東口の「東口橋」。中間に位置する「中橋」。あじさい広場の下に当たることから「あじさい広場下橋」。地蔵谷分岐に架かる「地蔵谷橋」とそれぞれに橋名をつけ命名してきました。
中でもあじさい広場下橋は全長25mに達し、周辺の景色とマッチする光景はハイカーの足を停め、「上高地の河童橋みたいや」と囁くハイカーが後を絶たないほど人気が高まり、いつしか「河童橋」と呼ばれるようになりました。
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中央パワーで大木を運ぶ

また橋をバックに写真を撮るハイカ-も結構多く、この度「河童橋」の看板を取り付け、改めて「河童橋」と命名。トゥエンティクロスに新しい名所が誕生しました。
橋作りは多くの労力を要します。今回の「河童橋」も木の伐採、橋脚の穴掘り、橋梁となる大きな木を対岸に渡すなど、山の会の総力を結集して完成しました。今後ますます市民、ハイカーに愛され、親しまれる「橋」として定着して欲しいものです。
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 増水時の河童橋河童橋で寛ぐハイカー

第65回 平成27年11月12日 又吉直樹『火花』 文藝春秋9月特別号

お笑い芸人、ピース又吉の書いた初めての小説が大ヒット、芥川賞受賞で220万部突破、又吉ブームを読んだ。賛否両論は、「なんでこれが芥川賞……?」が大勢を占めた。
(高評価)
■面白く読んだ。同時受賞の羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド」もまた面白かった。エンディングの豊胸手術は、ひどい終わり方だが、それ以外は主人公の心情がよく描かれている。
■豊胸手術の件は別にして、漫才に賭ける主人公の執念、気迫が感じられる。仕事に対する真摯な姿勢に好感を覚える。
(低評価)
■なぜこの作品が芥川賞に選ばれたのだろう。漫才師のネタ造りの話で、まるで興味が湧かなかった。駄作だ。
■読んでいるうちに居眠りしていた。ストーリーに盛り上がりがなく、作者は何がいいたかったのかと、首を傾げる。芥川賞、この小説のどこが評価されたのだろう。
■これは小説か……?成績の上がらぬ営業マンが、だらだらと言い訳を書き並べた営業報告書に堕している。温泉で花火を見て、火花、とかけた吉本興業の三文芝居だ。
■ストーリー性に欠け、退屈。高樹のぶ子が選評会で酷評しているが、エンディングでの神谷の豊胸手術の件は、まったく違和感を覚えた。この作者の第二作は出るのか。
■図書館に行ったら900人待ちといわれ、仕方なく買った。初め読んで、まったく頭に入らず再読したが分からない。パラグラフの切れ目が少なく、読みにくい。舞台も東京で、関西育ちの自分には土地感がつかめない。風景描写はうまいと思った。
■なぜこの作品が芥川賞なのか?主人公の師匠・神谷が漫才を諦め、シリコンを入れて豊胸手術を施す件は、あまりにも哀れだ。芸人の末路を垣間見た。
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11/1(日)森守ボランティア 神戸中央山の会パワーでハイキング道を補修

2014年に続き2015年7月の台風11号はトゥエンテイクロス沿いのハイキング道にも大きな爪痕を残しました。
集中豪雨で石ころ道に化し、歩行困難となりましたが、11/1(日)のクリーンハイク時に神戸中央山の会パワーを結集、土運びに土のうをリレーするなどハイカーに喜ばれる歩き易い道になりました。
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荒れたハイキング道すべて人力作業です
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ハイキング道の補修人海戦術です
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息の合った神戸中央パワーで荒れた道を修復全員で懸命の作業
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トゥエンテイクロスは人気のコース豪雨の後の補修は欠かせません

第64回 平成27年9月10日 下重暁子『家族という病』 幻冬舎新書

「43万部突破」という新聞の大見出しにつられて取り上げたが、期待外れだった。今回は課題本の選択を誤った。
■幻冬舎はベストセラーメーカーだが、この作品については、彼らのマーケッティング手法に乗じられてしまったと反省している。新しい発見も、人を納得させる提言もない。後味の悪さだけが残った。
■目次を見ると、家族のアルバムのようである。大きな活字、読みやすい文章で、シニアの誰でもが読める割には、中身はお寒い。出版社の口車に乗せられてしまった。
■下重暁子はNHKのキャスター時代から知っており、期待して読んだが、結果は「?」、もう一度読み直して{??……}。」家族のしがらみを新しい視点で掘り下げた提言を期待していたのだが、何もなかった。
■期待して読んだのだが、がっかりした。亭主へのこだわりが半端でなく、自らの家族を突放し、父親と決裂し、あまりにも利己的に過ぎると思う。最後の手紙も面白くない。これは作者の懺悔録である。
■この作品は、貧乏を知らぬ裕福なインテリ階層を対象にしたエッセーで、家族と断絶した思いを反省的につづる懺悔論。内容に目新しさはなく、面白くも何ともない。
■流ちょうな日本語で、とても読みやすい作品である。女の視点で家族を捕らえた「枕草子」的なエッセーで、どこからでも入れる。親との確執から脱却したいという作者の思いが強く感じられ、下重暁子の家族に対する反省論、として読んだ。
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