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9月20日~22日 穂高屏風岩東壁・雲稜ルート登攀(自主山行)

この夏は屏風岩を目指した・・・。7月にも計画したが、天候悪く断念する羽目になり、今回も間近に台風の発生でやきもきしたが幸いにして恵まれた最高の天気になりました。未知な屏風岩を目指してトレーニングを重ねた。基本は体力、その上に知識と技術だが、パートナー共々の「意思と意志」が厳しい登攀には大事なことだろうと思う。

ルート:9月21日 雲稜ルート(18:00)完登
登攀:2名

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横尾岩小屋跡

横尾川渡渉

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T4尾根

雲稜ルート(1P目凹角)

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ピナクルテラスからピナクルに右上

屏風テラスから人工登攀

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もろいバンドに右上

屏風の頭


コース 【9月20日(日)】晴れ:上高地8:50→11:15横尾山荘12:30下見へ→渡渉→T4尾根取付14:00→2P登攀+ガレ斜面2P→15:30T4終了点(雲稜取付)16:00→懸垂下降(4P)→T4尾根取付→18:00横尾山荘BC
【9月21日(月)】晴れ:横尾4:45→6:30T4尾根取付(7:30)→9:00雲稜取付(9:30登攀開始)1P(50m)~扇岩テラス(→8P終了点17:30→17:50(ビバーグ)
【9月22日(火)】曇りⒷ6:15→屏風の頭→屏風の耳→屏風のコル→パノラマコース→9:15涸沢ヒュッテ→11:50横尾山荘12:50→15:10上高地→平湯温泉→高山⇒大阪

 昨年錫杖岳登攀を経験し、今年はこの屏風岩を登りたいと思ってアブミの練習などをしていましたが、情報を集めるうちに段々怖くなり迷いました。そしてここに行く前、みずがき山の大ヤスリ岩でトレーニングをして、やっと『よし行くぞ』という気持ちになり同行しました。7月に来たとき、増水していたのを見たので今回も渡渉を心配しましたが、水量は少なくホッとしました。
 T4尾根取付に到着し、先行パーティがいたので装備をつけて順番を待つ。いきなり4級2ピッチ、後の2ピッチは易しいが落石を起さないように登る。雲稜取付に到着、50mの大凹角、小ハングを登る。ピナクルでは岩の間が狭くザックが挟まり手伝ってもらう。
 扇岩テラスに到着、やっと足の裏全体を地面につけることができ休憩。ここからはスラブ状になっていてアブミの架けかえが続き、ギアやアブミを落とさないよう慎重に登る。殆どのボルトのリングがなくなっていて、それに3㎜のシュリンゲが通してある。テンションのかけ方次第で切れて墜落するかもしれない。リードのKさんの苦しそうな声が確保支点まで聞こえてくる。次は前傾壁、剥がれそうな岩、そして気色悪いルンゼのトラバース、ここで初めてミシンを踏む。後ろに常念岳や蝶ガ岳が見えていましたが段々と太陽が落ち始めてくる。先行パーティも後続パーティも終了点まで行かず途中で帰ってしまいました。そして隣の東壁ルンゼパーティも懸垂で降りている。高度差600mの壁には私達だけとなり不安な気持ち、絶対事故を起してはいけないと心の中で。何ピッチもロープの受け渡しを繰り返しているうちに、ロープがキンクし操作がしにくくなり焦る気持ちを抑え捌きなおす。
 最後は草付き凹角をアブミで登り終了点に到着。ここから急斜面を30m程登り、3人位横になれる場所に到着。装備をはずしロープやザックを敷き、ツエルトを張りビバーグ準備をして温かいスープを飲んでやっとホッとする。風は全くないが少し寒く、カイロを貼りシュラフカバーの上にレスキューシートを広げると温かくなってきました。
 怖がりの私は熊が出やしないか不安で眠れず朝を迎える。パンや行動食、紅茶などを口にして出発。両脇切れ落ちた滑りやすい急斜面を木の枝や岩を掴み登ると屏風の頭にでました。この頃から小雨が降り出す。パノラマコースはもう紅葉が始まっていました。涸沢ヒュッテに到着、小雨もやみ横尾まで駆け下り、また重たいザックを担いで上高地まで急ぐ・・・落石やボルト腐食などの危険箇所を無事に脱出し帰宅することができ、Kさんに感謝。中級登山学校で学んだことがとても役にたちました。(Y.O)

 今回、目指す岩は穂高屏風岩(雲稜ルート)と決意したのは6月の初めだった。今までは、ただ漠然と行きたいと思っていただけで前に進むことはない。この決意が行動を生み、資料をかき集め、屏風岩を想定したトレーニングにはいった。日本最大級の岩場、屏風岩・・・いったいどんな所だろう?またしても未知の世界に首を突っ込んだ。
 先輩達に情報を聞くも、すべてに明確な答えはない。それは近年には登攀経験者が少なく、登攀するも天候の悪化とか、取り付きの間違いなどで敗退の記録を見るにとどまった。
まず、屏風岩に行くためのアプローチの問題の1つは横尾谷の渡渉である、7月には前日までの雨で氷つくような冷たい濁流・・・とても渡渉はできない状態だった。河岸に張ったロープ渡渉地点を確認し、無念だが今回はここまでと気持ちを切り替えるしかなかった。当然諦めた訳ではなく今期最後のトライは9月・・・屏風岩に必ず来るぞと思いを膨らませた。
 待ちに待った9月の連休、間近に台風の発生でまたしても天候が不安定・・・正直もう神だのみする気持ちでした。幸いにして台風の影響なく素晴らしい天候に恵まれた。
 問題の横尾谷の渡渉は嘘のように水量が少なくなっていた。ヌメリがひどく足を滑らせて水の中、しびれる冷たさは情報通り、もし水量が多ければ厳しいものになるだろう。
 1ルンゼ押出しを登るとT4尾根の末端が見えてくる、この尾根は屏風岩の取り付きに行くアプローチだが4級ルートで軽視できない。落石が多く発生するのでお互いの注意が必要。T4地点に立ち東壁を眺めると雲稜ルートとはっきり分かる、大凹角からのスタート、1P目を50m登りピナクルテラスに、このピナクルを足がかりに次のピナクルに右上するのだが、滑りやすい。トラバース気味に右上し、第2ピナクルに、ここから扇岩テラスまでは問題はない、このテラスはビバーク可能な居場所のよい所だ。一息ついて、ここから核心部へ、垂壁の人工ルートである・・・情報でもボルトのリングなく3ミリのシュリンゲと・・・確かにその通りだが、ほとんどのリングがなく驚いた。頼りない3ミリに体重とビバーク用品+登攀装備の合計70㎏の静止荷重で登る。もしここで足を滑らしたら当然に静止荷重でなく、おそらく3ミリのシュリンゲが破断するだろう。スリル満点の登攀である。
 次の4P目は右斜上のトラバースになる。剥がれそうな脆い岩場で気持ちの悪い所である。自然風化が進んでこのハーケンの打っている所も時間の問題で崩落するのは間違いないと思う。それが何年後になるかは分からないが登攀中に起こらないことを願うしかない。5P目から東壁ルンゼのスラブを登り最終8P目草付凹角で終了だが、そこから30m急斜面を左上するとビバーク可能な広場にでた、ほっとする場所でこの雲稜ルートの登攀終了点はこの場所と考えたほうが正解だろう。ビバーク体験も今回が初めてでその装備を担いでの登攀になり厳しいものだったが、温かいラーメンや雑炊が食べられて疲れも吹き飛んだ。幸いにして無風でそれほど寒くなく助かり、木々の間からきれいに輝く星を眺めながら思う・・・無事にこの場に自分達が居ることが嬉しかった。(T.K)
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