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第33回 平成22年7月1日 井上靖『氷壁』

精緻な描写でクライミングの現場、サラリーマンの悲哀を活写している。 八代美那子だけが食えない。
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① 学生時代、菅原健二(だったと思う)主演の映画でみたが、印象に残っているのは、ナイロンザイルは切れるか、というテーマが社会的関心を呼んだ、ということで、映画そのものの印象はうすい。
② これは山岳小説か、恋愛小説かといえば、山岳小説だろう。
③ 理由は、恋愛小説として読むには、八代美那子の存在が中途半端で、二人の登山家との絡みが空回りし、真に読者にアピールしてこない。美那子は、悪ではないが、善でもない。人妻でありながら小坂と関係を結び、こんどは魚津に惹かれ、接近をはかる。それでいて家庭を思い、夫の健康をきづかう。人妻という船に乗って、善・悪の両岸を行き来する尻軽女、何の品性も真摯さももたぬ只のよろめき婦人、である。こんな女に命を張った二人は、浮かばれまい。
解説者が「美那子を官能的な悪女に仕立てなかったことが惜しまれる」としているが、同感である。悪女なら悪女なりに、恋愛小説として立ち上がったろう。
④ 常磐大作が、なんとも良い味を出している。脇役だが、人間的には小坂、魚津を凌いで舞台の前面に躍り出ている。(O)
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