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第82回読書会 平成31年1月10日(木)石井光太『物乞う仏陀』文春文庫

亥年の初回は、海外渡航経験豊富なメンバーの推薦書で、東南アジアの障害者・賎民に題材をとったドキュメンタリー『物乞う仏陀』を取り上げた。東南アジア各国の想像を絶する実態に衝撃を受けた。
■東南アジアの賎民の実態を抉ったドキュメンタリーだが、文章に重みがなく今一つ淡白なルポに終わっている。この実態は、あまり触れて欲しくないアジアの暗部だ。
■これがフィクションであれば途中で投げていたろう。二度読んだ。重い課題のルポルタージュである。文章は拙劣だが、障害者たちの生きざまの描写に執念のようなものを感じた。
■25歳の若者の1年半に及ぶ取材はリアルで、勇気ある行動だが、その視点は上から目線であるように思う。それにしても、インドの実態は衝撃だった。
■読後感は最悪だった。事実の暴露がこの本の目的で、そこには何の救いも提示されない。乞食には二種類あり、酒や麻薬に溺れて乞食をするもの、インドのようにマフィアに四肢を切断されて乞食をさせられる子供たちだ。ここでの救いは、教育しかない。
■カンボジア、ラオス、タイ、ベトナムと、全体の四分の一、120ページ辺りまで読み進んだところで、どうしようもなく切なくなり、それ以上先へ進めなかった。
■ミャンマーの野放し状態のハンセン病は近親相姦の結果で、江戸時代を思わせる。昔、香港に行ったときに乞食に囲まれ、それが堂々と職業として成立していた。取材のバラマキが気になった。作者は未だ若く、目線が高い気がする。
■ストリート・チルドレンのことは知っていた。それにしてもインドのマフィアとそれの関係はショックだった。ここに宗教はない、と思った。
■ラストのルポ、インドがものすごい。ストリート・チルドレンの商品価値が5歳までと知り絶句した。戦後の神戸駅周辺の風景を思い出すが、これほどではない。
物乞う仏陀
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